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父親失格 [舌の根も乾かぬうちに〔日記〕]

回転寿司で見かけた家族。夫婦に子どもが2人。ボックス席で食事を楽しんでいると思いきや、早々に食べ終わった父親がとんでもない行動に出た。ニンテンドーDSを取り出して遊び始めたのだ。奥さんと子どもがまだ食事中にも関わらず。それを注意するでもなく、文句言うわけでもなく、家族はそのまま食事を続けていた。いまやこれが普通の家族なのかと、まさに目を疑う光景。
家族の団欒とか、お行儀がどうとか、食育がどうとか生易しい問題ではない。父親のこの態度を母親が注意しないということは、それを認めていることになるし、子どもたちも同じような行動をするようになり、いずれ親になったときにも同じ行動をすることになる。
昨年度の児童虐待は過去最高の数になったそうだが、考えようによってはこの父親の行動は虐待よりももっと性質が悪い。この子どもは家族で食事をするときゲームをすることが悪いことだとは思わないまま大人になるのだ。肉体的に傷を負わせる虐待よりも、将来にわたって与える影響は大きい。また、虐待であれば児童相談所が介入するなどの方法で親と引き離すことが出来るが、この父親を更生することは外部の人間には出来ない。そして、罪悪感は全く無い。

「悪い親」ではないけれど「良くない親」というのが最も悪だ。後者のほうが圧倒的に数は多い分、ジワジワとだが確実に広がっていく。

よく「子どもは生まれながらにして子どもだが、親は子どもを生んで初めて親になる」と言う。親たる自覚が無いからこういうことになる。親の影響の大きさをわかっていない。そして、その親を注意する人がいない。祖父母や近所の人たちの目線が良くも悪くも親の自覚を育てていたはず。それが無い分、いま親になる人たちは孤立しているし、子どもに対する責任がより大きくなっている。親にとってもかわいそうなことだ。と、ここまでは一般論。

そこで提案。
子どもは親の子どもではなく、「社会の子ども」として扱うように制度化したほうがいい。親は社会から子どもを預かって育てているという考え方。
具体的には児童相談所の権限を強化して、(保健所が残留農薬のチェックを行うように)一般家庭に抜き打ちで子育ての指導をする機関として位置づける。親に問題があった場合には積極的に指導したり、里親に引き渡すなどの方策が取れるようにする。虐待が発見された場合には逮捕できるような権限を持たせるとか。例えば上記のように、食事中にゲームをするような父親は、目の前に子どもが一緒にいるにも関わらず無視しているわけだから明らかなネグレクトなので、一定期間の親権を剥奪するなどの罰則を適用するなど。
ここまでだと、あまりに窮屈な社会になってしまうが、「社会の子ども」である以上は、中学校卒業までは教育費や医療費などは全て公的扶助でまかなうようにする。その他、夜間保育や一時保育、学童保育など社会保障を万全にして、制度上は何の不安も無い状態を作っておいた上で実施する。虐待等の問題があった親は税負担を重くするなどの差をつける。「社会の子ども」を預かっておきながら、重大な過失があったのだから当然だ。親になるうえで、待遇を良くして、かつ覚悟を持たせる仕組み。

これで、なるために金と時間がかかるわりに低い待遇や低賃金で行き先が無かった臨床心理士等の仕事が確立されるだろうし、保育士などの雇用も生まれるだろう。

え、財源はどうするかって?消費税上げるならばこれくらいのことしなきゃね。

子どももいなければ、結婚もしていないような人間が言えた義理でもないが。
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