キリンラーメン?! [農村から]
日本のデンマークと呼ばれる愛知県安城市で面白いラーメンを見つけた。幻のインスタントラーメンだって!
パッケージが古めかしくて、なかなかかわいい。材料には100%JAあいち中央産の小麦、大豆、米が使われている。まさに地産地消インスタントラーメン。しかし、なぜ「キリン」なのか?
昭和40年代から平成7年まで地元で発売されていた幻のインスタントラーメンの「キリンラーメン」が、地元の農林61号と豆乳を加えて復活させました。スープは、発売当時のままの復刻です。交渉一年間の末出来上がったものは、懐かしいあじわいで現代では新鮮ささえ感じます。きらず揚げを麺状に加工し、キリンラーメンのスープで味付けた駄菓子もあります。(おとうふ工房いしかわより)
道の駅デンパークにあるJAあいち中央産直センターで購入してきたので早速食べてみた。
袋の中はこんな感じ。袋めんが積まれた形で包装されている。上に取っ手が付いているパッケージがまたいい。
スープはあっさりしょうゆ味。麺はサッポロ一番をさらにコシを無くした感じ。こってりしたラーメンに慣れてしまうとちょっと味気ない感じだけど、野菜とは合う。貰いもののブロッコリーと一緒に茹でてみた。
安城では「一粒の会」という生産者と加工業者の会が作られていて、農商工連携で地域農業を活性化しようという動きが盛んだ。この会で商品開発や食育の活動も行われている。何よりユニークなのは、地場産小麦や米粉を使って変な新商品を開発するのではなく、地元の人が「懐かしい!」と思うようなキリンラーメンを復活させたこと。昔から慣れ親しんだ味ならば、消費も拡大するだろう。無理に変な商品を作るよりもずっと良いアイディアだと思う。
米消費拡大や米粉の振興が盛んに謳われているけれど、確かに水田(にしかできない農地)を活用するためには必要な政策かもしれない。しかし、米粉を小麦粉の代わりと考えているうちはなかなか消費は伸びない。だって、小麦粉と米粉は違うものなのだから。品種とかの違いで難しいところはあるけれど、輸入小麦粉を少しでも国産小麦に置き換えていくよう誘導する政策もあってもいいんじゃないか。米は日本の主食だっていうけれど、小麦だって昔から食べられているわけでしょ。米偏重だから、農政は国民的支持を得ないんじゃないの。
しかし、なぜ「キリン」なのかは謎がとけない。早く食べたくて首がキリンのように伸びるから?
■東海農政局 国内産麦の消費拡大 小笠原精粉(株)
※キリン味噌煮込みうどんもあるらしい。さすが、三河。
■農商工連携88選 JAあいち中央営農部会 (独)中小企業基盤整備機構
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